島根県から和牛の定期輸出が始まるのを受け、県食肉公社(大田市)で25日、セレモニーが開かれた。まず熟豊ファーム(雲南市)など県内の複数農場の和牛を輸出する。飼料価格の高騰や円安で農場の経営環境が厳しさを増すなか、官民で海外開拓を進める。
同公社が輸出先の国・地域の基準を満たすと畜体制を整備した。まずタイ、マカオから始め、ベトナム向けなども準備を進める。丸山達也知事は「島根の和牛を県としても積極的にPRしていきたい」とのメッセージを寄せた。
熟豊ファームからは経産牛を肥育して肉質を向上させた「サステナブル和牛」を輸出する。藤増牧場(島根県出雲市)や松永牧場(同県益田市)などからは、県産和牛ブランド「しまね和牛」を輸出する予定だ。
輸出先での販売は銀閣寺大西(京都市)が担う。大西雷三社長は「島根の和牛は市場からも評価が高い」としたうえで「島根県の和牛を島根県から輸出することに価値がある」と述べ、今後取り扱いを拡大していく考えを示した。
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