チャット形式で質問するとLLMが原因などを瞬時に回答する

NECは製造現場の作業員向けに大規模言語モデル(LLM)を活用した業務支援システムを開発したと発表した。作業員が質問をチャット形式で入力するとLLMが過去の情報を基に瞬時にトラブルの原因や対処方法を回答する。経験が浅い作業員でも簡単に対処法を把握できるとして、現場の人手不足解消や生産性向上につなげる。

事前に日報や過去のトラブルをまとめた資料をシステムに登録して利用する。従来、工場などの製造現場で問題が発生した場合には、熟練工に指示を仰いだり紙で保存されている過去の資料を参照したりする必要があった。

外部データベースと生成AI(人工知能)モデルを連携し統合する「検索拡張生成(RAG)」を活用した。これにより生成AIが事実と異なる内容を生成する「ハルシネーション(幻覚)」を抑制し、使い勝手を高めた。

3月に子会社のNECプラットフォームズの甲府事業所(甲府市)で技術を実証した。2024年度中の事業化を目指す。

【関連記事】

  • ・国産の「小さい大規模言語モデル」 NECとNTTの勝算
  • ・NEC、社内サーバーで生成AI 機密情報を社外に出さず
  • ・製造業で生成AI活用進む テスラはヒト型ロボット導入へ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。