金融庁は24日、顧客企業の未公開情報を同意なく共有したとして、三菱UFJ銀行と系列の証券会社2社に金融商品取引法に基づく業務改善命令を出した。再発防止に向けて経営管理態勢や顧客情報管理の強化を促す。
親会社の三菱UFJフィナンシャル・グループには、銀行法に基づく報告徴求命令を出し、グループとしての監督態勢を検証させる。
証券2社は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券とモルガン・スタンレーMUFG証券。
問題を巡っては証券取引等監視委員会が14日、行政処分を出すように金融庁に勧告していた。
金商法は同じグループの銀行と証券会社間の情報共有を「ファイアウオール規制」で制限している。監視委によると、三菱UFJ銀行は2021~23年に複数の顧客企業に関する情報を違法に共有した。企業側が情報共有しないよう伝えていたにもかかわらず、役員が系列証券に漏らしていた事例も確認された。
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