エアコンを前倒しで購入する消費者が増えている(ビックカメラ有楽町店)

日本電機工業会(JEMA)は24日、5月の白物家電の国内出荷額が前年同月比6%増の2146億円だったと発表した。2024年夏は猛暑日が増えるとの見通しを受け、エアコンが好調で2カ月連続でプラスだった。一方で洗濯機や冷蔵庫は新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要の反動などで伸び悩んだ。

エアコンの出荷額は前年同月比18.7%増の949億円で2カ月連続プラスだった。4月に引き続き5月も全国各地で真夏日を記録するなど気温の高い日が続いている。気象庁は南米ペルー沖の海面水温が上がるエルニーニョ現象で2024年の夏(6〜8月)は全国的に猛暑日が増えると予想している。

エアコンは例年6月ごろから消費者が購入に動くことが多く、需要が集中し設置までに1カ月以上かかることもあった。家電量販店やメーカー各社が早期に試運転するように情報発信しており、需要の一部が前倒ししている。三菱電機は「これまでは需要が集中する期間は夜間も工場ラインを稼働させて対応してきたが、年間を通じた繁閑を平準化できるようになった」と話す。

洗濯機の出荷額は前年同月比6.9%減の282億円で11カ月連続で減少、冷蔵庫の出荷額も同8.1%減の262億円で3カ月連続のマイナスだった。JEMAは「コロナ禍で買い替え需要が発生した反動が長期間続いていることや、単価の上昇で買い控えが起こっている」とした。

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