マルエツなどの店舗の収益性低下や閉店で特別損失38億円を計上したことが響いた

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)が9日発表した2024年2月期の連結決算は、純利益が前の期比25%減の10億円だった。物価高による買い控えや販促施策の切り替えで、既存店の販売が伸び悩んだ。

マルエツとカスミを中心に収益性低下が見込まれる既存店の減損損失や、5店舗の閉鎖による店舗閉鎖損失引当金の繰り入れなど、特別損失38億円を計上したことも利益を押し下げた。

売上高にあたる営業収益は微減の7066億円だった。事業会社3社合計の既存店売上高は0.8%減った。カスミでは23年7月に紙のクーポンによる販促施策からカード・アプリ会員向けの販促に切り替えたことが客離れを起こし、既存店売上高が6.6%減った。

マルエツとマックスバリュ関東の既存店売上高は、食品の値上げによる単価上昇でそれぞれ3.2%、3.5%増えた。

営業利益は8%増の69億円だった。総菜を中心に粗利率が改善し、売上総利益が増えた。水道光熱費が19億円減ったほか、セルフレジや人工知能(AI)を活用した自動発注などの導入を進め、人件費の上昇を抑えた。

25年2月期は連結営業収益が前期比5%増の7451億円、純利益が79%増の18億円を見込む。24年11月をめどにいなげやとの経営統合を予定するが、影響は試算中として今回公表した予想には反映していない。

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