サッポロビールは、がん治療を経験した社員コミュニティーの運営方法などをまとめたガイドブックを公開した。医療技術の進歩や定年年齢の引き上げなどを背景に、がん治療を受けながら働く人は増えている。コミュニティーの運営ノウハウを公開することで、治療と仕事の両立支援に取り組む企業の活動を後押ししたい考えだ。
同社は2019年から、がん治療の経験者の社内コミュニティー「Can Stars(キャンスターズ)」を運営している。経験者同士の相互支援のほか、治療を受けながら安心して働ける社内体制の整備などを目的に掲げる。
会員はがん治療を経験した社員本人のほか、経験者を持つ家族、遺族が対象。現在は14人が参加し、ほぼ隔月で交流している。互いの体験や思いを共有したり、体験談をイントラネットで一般社員に発信したりする。
公表したガイドブックではコミュニティーの概要のほか、発足までに必要な準備や運営方法、秘密保持といった特に留意すべき点などをまとめた。具体的な活動記録なども記載し、企業の実情に応じて参考にしてほしい考えだ。
これまでもコミュニティーの運営ノウハウを質問されることがあり、ガイドブックの公開を通じて「様々な企業で社内がんコミュニティーの活動が進んでほしい」(同社)という。
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