記者説明会に登壇したBASEの鶴岡裕太最高経営責任者(CEO、左端)ら(18日、東京都港区)

電子商取引(EC)サイト構築を支援するBASE(ベイス)は18日、子会社のPAY(東京・港)が提供するネット決済事業の加盟店を対象に資金提供サービスを始めた。加盟店の決済額の実績などから将来の売上高を予測し、BASEが予測した売上金を買い取る形ですぐに使えるお金を最短即日で提供する。資金をすぐに調達したい加盟店の需要に応える。

サービス名は「PAY.JP YELL BANK」。1回につき最大で1000万円を提供する。提供資金は加盟店に入金がある度に一定割合を控除して回収するほか、提供資金の1〜20%を手数料として取る。

回収期限は定めず、売り上げが発生しないと回収が滞るが、蓄積した加盟店の運営状況や決済実績を用いて最適な提供資金を定めることで回収不能のリスクを抑える。

BASEはネットショップ作成支援サービスの利用者を対象に18年から同様の資金提供の仕組み「YELL BANK」を展開している。「PAY.JP YELL BANK」ではフィットネスジムといった実店舗を持ちつつ自社サイトでの決済が発生する事業者でも利用を見込む。

決済実績などを活用して予測した将来売上高をもとに中小事業者へ資金提供する事業ではリクルートなど競合他社もいる。「PAY.JP YELL BANK」では定額課金(サブスクリプション)収入がある加盟店を対象に、将来売上高の確度の高さを資金提供額などに反映したプランを作ることも予定し差異化を図る。

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