パナソニックホールディングス(HD)傘下で白物家電などを手がけるパナソニックは7日、家電製品の販売価格をメーカーが決める「指定価格制度」について、2022〜23年度に営業利益ベースで合計約100億円の増益効果があったと発表した。店頭で値引きをしない仕組みを導入したことで、一部製品の利益率が改善した。
パナソニックの指定価格制度はドライヤーや掃除機の新製品などが対象で、23年度は白物家電の38%が対象だった。対象の比率は前の年度より15ポイント上がった。24年度は4割強になる見通し。
パナソニックの品田正弘最高経営責任者(CEO)は7日の事業説明会で、「(指定価格制度の対象となる)高付加価値の商品群を増やしていく。最終的には全体の5割程度まで比率を高めたい」と述べた。
指定価格制度の取り組み以外では、成長が期待される商品群にヒートポンプ暖房や海外向けの電設資材のほか、新たに冷蔵ショーケースを示した。環境負荷の少ない冷媒を使った製品の開発を進める。業績の厳しい国内向けの家庭用エアコンは国産比率を高めて収益改善を目指す。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。