電子部品を手掛けるヒロセ電機は6日、自動車向けのコネクターなどを生産する新工場を福島県郡山市に建設し、竣工式を開いた。土地と建物を合わせた総工費はおよそ100億円。電気自動車(EV)の普及で拡大する需要を取り込む。
同市内の旧工場は2019年10月の台風19号による阿武隈川の氾濫で、浸水被害に遭った。新工場は旧工場から16キロメートルほど離れた場所にある。本格稼働は7月を予定する。敷地面積は旧工場の1.7倍にあたる約4万8000平方メートル、生産スペースも従来の2.7倍となる。生産量は非開示だが、旧工場よりも向上させるという。
石井和徳社長は竣工式で「この工場をスタートに、ものづくりを強化する。この地は水害や震災など苦い経験をしている。この経験を生かした安心・安全なものづくりを目指す」と意気込みを語った。
ヒロセ電機では自動車やスマートフォン向け部品などの販売が堅調に推移している。特に車載ディスプレーに用いられるコネクターの小型化に強みを持つ。
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