伊藤園はペットボトルのラベルを回収して、再びラベルとして利用する実証実験を6月下旬から埼玉県熊谷市などで始めると発表した。使用済みラベルは通常、燃やしてエネルギー源として活用している。再利用で温暖化ガス排出量を削減する。
ラベルを回収した後、粉砕してインクを落として樹脂に再生し、ラベルの原料に使う。フジシール、三菱ケミカルグループと共同で再資源化する。
対象は同市内で販売するオリジナルパッケージの「健康ミネラルむぎ茶」で、約5万ケース(1ケース650ミリリットル24本換算)を出荷する予定だ。市内のスーパーマーケットなどを中心に回収ボックスを設置する。
実証実験の対象製品にはすでに工場などから回収したラベルを再利用したものを使っている。今回の実験では、使用済みラベルを一般家庭などから集めて、ラベルを作る循環の実現を目指す。
プラスチック循環利用協会(東京・中央)によると、2021年時点で国内の廃プラスチックの約7割は燃やしてエネルギー源として利用されている。政府は30年までに容器包装の6割をリユースまたはリサイクルする方針で、資源循環システムの確立が求められている。
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