JR東日本は新幹線を使った荷物輸送の本格展開を見据える

JR東日本と日本郵政は5日、「ゆうパック」の荷物を新幹線で運ぶ実証実験を始めると発表した。駅への出荷や戸別配達を日本郵便が手がけ、地域間の輸送は新幹線が担う。物流業界ではトラック運転手が不足する「2024年問題」が深刻になっている。速達性や定時運行を強みとする新幹線で人手のかかる長距離輸送を補完する。

実験では東北新幹線「やまびこ」を使い、福島県産の桃を運ぶ。収穫した桃を郵便局に集め、日本郵便を介して福島駅に持ち込む。新幹線に載せて東京駅まで運んだ後は、日本郵便の配達ルートで注文があった関東各地域などに届ける。期間は7月16日〜9月6日の平日28日間とし、今月10日から数量限定で購入の申し込みを受け付ける。

JR東と郵政は鉄道での貨客混載など、物流分野で連携する協定を2月に結んだ。24年度中にも駅構内にあるロッカーでゆうパックの荷物を受け取れるサービスを始め、自宅への再配達にかかる業務負担を減らせるようにする。JR東が首都圏の主要駅などで展開するオンライン診療所のサービスでも、処方薬の集荷や配送などで協力する。

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