【ニューヨーク時事】三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は4日、米ニューヨークで、岩手県の「南部鉄器」など日本の伝統工芸品をPRするイベントを開いた。認知度を高め、市場開拓などにつなげるのが狙い。

イベントでは南部鉄器や、京都府の特産品の西陣織で作られたクッションなど計約20作品を展示した。リンゴを模した南部鉄器の鉄瓶は「若手でも作れるシンプルなデザイン」(職人の田山貴紘さん)が特徴だ。作品を手に取った20代の女性は「これほど近い距離で(鉄瓶を)見るのは初めて。完璧なデザインだ」と感想を口にした。

MUFGは昨年8月、伝統工芸産業を支援するプロジェクトを始めた。国外でイベントを開催するのは、フランス・パリに続き2回目。総合監修を務める東京芸術大の秋元雄史名誉教授は「米国は良い物に敏感な人が多く、丁寧な作りの製品を評価する場所だ」と意義を強調した。

MUFGは、減少の一途をたどる伝統工芸の担い手を育成する支援策も検討している。(了)

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