IHIはROE低下について「一過性の要因によるもので、稼ぐ力は向上している」と主張した

IHIは5日、米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が、26日開催予定の定時株主総会で満岡次郎会長と井手博社長の選任議案について反対を推奨する報告書を発行したと発表した。自己資本利益率(ROE)の低下を理由に挙げている。一方、IHIはROE低下について「一過性の要因によるもので、稼ぐ力は向上している」と主張した。

IHIによるとISSは取締役選任議案について「過去5年のROEの平均が5%未満で改善傾向にない場合は企業のトップに対して反対推奨する」というポリシーを定める。IHIの2020年3月期〜24年3月期の平均ROEは4.14%と、ISSの基準を下回る。IHIが出資する米製航空エンジンプログラムの品質問題のあおりを受けるなどして、24年3月期の最終損益は682億円の赤字で、ROEはマイナス16.9%だった。

これに対しIHIは、同エンジンの追加検査プログラムは一過性であると説明した。25年3月期の最終損益は600億円の黒字と予想している。

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