アステラス製薬は胃がん治療薬について、米食品医薬品局への2回目の承認申請が受理されたと発表した

アステラス製薬は31日、胃がん治療薬「ゾルベツキシマブ」について、米食品医薬品局(FDA)に2回目の承認申請が受理されたと発表した。11月9日までに承認の可否が出る見通し。同社はゾルベツキシマブを重点戦略製品に位置付けており、ピーク時の世界での売上高を最大年2000億円と見込んでいる。

ゾルベツキシマブは23年夏にFDAに初回の承認申請が受理され、優先審査に指定されていた。製造を委託している医薬品製造受託機関(CMO)をFDAが査察した結果、指摘事項が生じ、審査の期日だった24年1月12日までに承認が得られなかった。

指摘事項の内容は非開示としている。FDAは有効性や安全性についての懸念は示しておらず、追加の臨床試験(治験)も求めていなかったという。CMOが指摘事項に対応したことを確認し、承認申請を再提出した。

ゾルベツキシマブは胃がんの一種である胃腺がんや食道胃接合部腺がんの治療薬として開発を進めてきた。同社によると米国では、24年に2万6890人が胃がんと診断され、約1万人の死亡者が出ると推定している。

アステラスはゾルベツキシマブを欧州や中国などでも承認申請しており、規制当局が審査を進めている。日本では「ビロイ」という製品名で承認を取得している。

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