インタビューに答える大和証券グループ本社の荻野明彦社長

 大和証券グループ本社の荻野明彦社長(58)は27日までに共同通信のインタビューに応じ、他社との業務提携拡大を通じて富裕層向けビジネスや資産運用事業の成長を目指す方針を示した。「貯蓄から投資へ」の流れを加速させ「資産運用立国の実現に向けて貢献したい」と強調した。

 大和証券グループ本社は今月、あおぞら銀行、かんぽ生命保険との資本業務提携を相次いで発表した。

 既に業務提携先のゆうちょ銀行で販売する資産運用サービス「ファンドラップ」の預かり資産残高が急増するなど提携戦略の成果が出ていると指摘。今後、あおぞら銀の顧客基盤を活用した富裕層の取り込みや、かんぽ生命からの資産運用受託で収益拡大を図る。

 地方銀行では四国銀行(高知市)と人事交流などを進めており、今後他行との協議次第では「第2、第3の地銀と連携の可能性はある」と述べた。

 個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」の拠出限度額拡大を求める議論が与党内にあることにも言及。実現すれば、今年1月開始の新NISA(少額投資非課税制度)と相まって「世間の関心がより投資に向いてくる」と期待を寄せた。

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