4月に生産を開始した愛工機器製作所の新発田工場(新潟県新発田市)

愛知電機子会社の愛工機器製作所(愛知県春日井市)は、新潟県新発田市で半導体関連部品の新工場を稼働した。同工場は2023年に京セラから取得し、建屋改修と生産設備の導入を進めてきた。投資額は約76億円。5G通信や人工知能(AI)の普及拡大で需要が見込まれる「パッケージ基板用コア」を生産する。

4月から生産を始めた。建屋は延べ床面積約3万平方メートルの2階建てで、増設や新設はせず以前の建屋をそのまま活用した。常勤の従業員数は72人。

愛工機器は今後追加で90億円を投じ、新発田工場の生産能力をさらに増強する。建屋の空いたスペースに生産設備を導入し、25年7月の稼働を目指す。増強にあわせ、地元の雇用もさらに拡充していく計画だ。

同工場は以前、京セラの新潟新発田工場として稼働していた。通信インフラやサーバー向けなどの多層基板を生産していたが、競争激化で収益の改善が見込めず22年3月に閉鎖した。愛工機器はパッケージ基板用コアの生産能力を増強するため、23年3月に同工場を取得していた。

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