企業向け保険のカルテル問題など不正が相次いだ損害保険ジャパンの石川耕治社長(55)は21日までに共同通信のインタビューに応じ「商品の質で選ばれる本来の正しい姿にしっかり戻す」と表明した。不正続発の温床になったとされる営業偏重の体質を是正する。
石川氏は2月に社長に就いた。中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題で引責辞任した白川儀一氏の後任だ。
一連の問題をきっかけに、見返りを意識した取引が大口顧客との間で常態化していたことも露呈した。自動車販売店との関係を保つために営業担当者が自動車を購入するといった取引慣行を指すが、石川氏は「保険営業以外を頑張ることで維持される関係はなくすべきだ」と強調した。取引慣行の見直しによって、契約の規模や競合他社と競うシェアといった「数字が減っても構わない」と述べた。
取引先との関係の維持や強化を目的に持っている「政策保有株式」を2030年度末にゼロとする目標については「先頭に立ち、ぶれずに絶対やる」と述べた。
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