内閣府は基調判断を「弱含んでいる」で据え置いた

内閣府が15日発表した2月の機械受注統計は、設備投資の先行指標とされる民需(船舶・電力を除く、季節調整済み)が2カ月ぶりに増加した。前月比で7.7%増の8868億円だった。製造業、非製造業ともに伸び率は9%強となり、持ち直しの兆しが出ている。

QUICKがまとめた市場予測の中央値の0.7%増を上回った。農林中金総合研究所の南武志氏は「企業の設備投資にも前向きな動きが出ている」と指摘した。

製造業は9.4%増の3963億円だった。業種別でみると、「電気機械」による電子計算機などの発注に加え、「情報通信機械」「化学工業」の発注が全体を押し上げた。「自動車・同付属品」からの受注は3カ月ぶりにプラスに転じた。

非製造業は9.1%増の5059億円で、2カ月連続のプラスだった。「通信業」「建設業」からの発注が堅調となっている。大和証券の末広徹氏は「非製造業では人手不足に対応した省力化投資などが一定程度ある」と分析した。

内閣府は基調判断を「足元は弱含んでいる」で維持した。1月に「足踏みがみられる」から下方修正していた。

内閣府の担当者は判断を据え置いた理由として「単月の動きが大きい指標で、基調が続くかは来月もみたい」と説明した。

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