CO2排出量の多い高炉による製鉄の代替として、水素を使った製鉄プロセスの技術開発が進んでいる

日本製鉄は15日、製鉄工程に水素を組み込む技術の確立に向け、新たな研究開発を始めたと発表した。水素と反応させて作った鉄鋼原料を電気で溶かす炉を開発し、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する。研究期間は2028年度までの5年間。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金230億円を含め、総事業費は384億円を見込む。

研究開発は日鉄と金属系材料研究開発センター(東京・港)が取り組む。コークス(蒸し焼きの石炭)の代わりに水素を製鉄工程に組み込むために必要な電気溶融炉を開発する。水素と鉄鉱石を反応させて作る鉄鋼原料「直接還元鉄」の成分を調整する役割を担う。

NEDOによると、プロセス全体が確立すれば、製鉄による二酸化炭素(CO2)排出量を従来手法に比べて50%以上削減できるという。

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