次世代半導体の国産化に取り組むラピダスは15日、AI(人工知能)用の半導体を手がける米社と開発・製造で提携する、と発表した。ラピダスは設計から生産までを受託するビジネスモデルで、国内外でどれだけ顧客を開拓できるかが成否のカギを握っている。

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 提携したのは、米スタートアップ企業のエスペラント・テクノロジーズ。生成AIなど高性能のCPU(中央演算処理装置)を開発しており、低消費電力の性能に強みを持つ。今回はデータセンターで使われる半導体で提携するが、生産開始の時期などの詳細は未定とした。

 ラピダスは国内大手企業8社が出資し、国も多額の助成をしている。世界最先端となる回路線幅2ナノメートル(1ナノメートル=100万分の1ミリ)を製造する計画で、2027年の量産開始を目指す。4月にはシリコンバレーに営業拠点を開設した。顧客としては「確定しているのはいくつかある」(小池淳義社長)というが、公表されたのはエスペラント社で2社目。(湯地正裕)

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