INPEXは24年12月期中に500億円を上限に自社株買いを実施する

INPEXは14日、2024年12月期の連結純利益(国際会計基準、IFRS)が前期比12%増の3600億円になる見通しだと発表した。従来予想を300億円、上方修正した。原油の市場価格が期初想定より高く推移し、同社が採掘する原油や天然ガスの販売単価が上昇する。24年12月期中に500億円を上限に自社株買いを実施することも発表した。

24年12月期からIFRSを適用している。増益率は前期の決算をIFRSベースに組み替えた数値となる。

原油価格の想定変更で、利益を415億円押し上げる。同社が指標とする北海ブレントの原油の想定価格を24年12月期の期中平均で1バレルあたり80ドルと、従来予想から7ドル引き上げた。期中平均の為替の前提も1ドル=145円と、円安方向に7円見直し、168億円の増益要因となる。

オーストラリアの天然ガス開発事業「イクシス」やアラブ首長国連邦(UAE)の油田が安定して操業し、利益を生む。売上高は前期比1%増の2兆1780億円と、従来予想を2470億円上回る見通し。

自社株買いでは、発行済み株式(自社株を除く)の3.18%にあたる4000万株を上限に買い付ける方針だ。取得期間は5月15日から12月31日まで。

14日に発表した24年1〜3月期の連結決算は売上高が前年同期比3%増の5968億円、純利益が17%減の1218億円だった。原油価格の上昇で海外での法人税支払いが増えた。

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