ヤマハの山浦敦社長は13日、現在開発中の新サービス「ヤマハミュージックコネクト」を年間売上高で100億円規模に育てる方針を示した。音楽生活を豊かにするアプリケーションやサービスを提供する。4月にプロジェクト部門から社長直轄の基幹部門に昇格させ事業化を推し進める。サービスの開始時期などは未定とする。
山浦社長が日本経済新聞社などの取材に応じた。「ハードウエアだけで心豊かな暮らしができる範囲は狭まっている」とし、今後について「コンテンツ配信などサービス寄りの分野にも注力し、音楽をより楽しめるかたちをつくる」と意気込みを示した。
4月に米シリコンバレーに新事業開発拠点「ヤマハミュージックイノベーションズ」を設けたことも明らかにし、「(新拠点が)出先機関となって、新しい技術やビジネスモデルを取り込みながら新規事業開拓に役立てていく」とした。
新興国市場に期待する一方、2023年度は主要市場である中国の景気低迷や教育政策の転換に苦しんだ。中国事業を直接率いたこともある山浦社長は「振り幅が大きな市場で、どう安定的にビジネスをやっていくか考えてきた。ブランド力を培い、種まきをしっかりすれば景気の波を被ってもやっていけると確信している」と強調した。
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