母乳バンクの規模を拡大し、新たな低温殺菌機器を導入した(13日、東京都中央区のピジョン本社)=試験運転のため水を使用

ピジョンは13日、東京都中央区の本社1階に設置している母乳バンクの規模を拡大し、報道陣に公開した。母乳バンクは母親が母乳をあげられない場合に、ドナー登録した別の女性の冷凍保存した母乳を殺菌、冷凍し病院などに届ける仕組みだ。新たな低温殺菌機器を導入し、提供能力を3倍に引き上げた。

2020年に設置した「日本橋 母乳バンク」はピジョンが場所や設備を提供し、一般社団法人「日本母乳バンク協会」が運営する。今回、母乳バンクの施設面積を従来の約2倍の37平方メートルに広げ、最新式の機器を導入。母乳の提供能力は従来の年間約1500リットルから4800リットルに向上した。

母乳バンクでは冷凍保管した母乳を医師からの要請に応じて、出生時の低体重などから栄養補給や健康面で母乳を必要とする乳児の元に届ける。国内で現在稼働しているのは、日本母乳バンク協会と一般財団法人「日本財団母乳バンク」が運営する施設と合わせ2カ所。母乳バンクからの母乳を利用した子どもの数は23年度に初めて1000人を超えた。

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