12年前の2012年12月、大阪市立桜宮高校のバスケットボール部のキャプテンだった当時17歳の男子生徒が、当時の顧問から体罰や暴言を繰り返し受けた後、自殺し、元顧問は傷害などの罪で有罪判決を受けました。

この問題は、スポーツの指導現場での体罰に厳しい目が向けられるきっかけになり、翌年、元顧問は日本バスケットボール協会から指導者の資格を取り消す処分を受けました。

しかし6年前、協会が新たな規程を設け、除名となった場合でも、10年が経過すれば「復権」を申し立てることが可能になったため、元顧問は、ことし2月になって、指導者としての資格回復を求めて協会に「復権」を申し立てたということです。

これを受けて協会の裁定委員会は、元顧問や遺族から事情を聴くなどして調査や審議を進めてきましたが、9日までに「再び体罰などを行うおそれがないとはいえない」などとして「復権」を認めない判断をしたことが関係者への取材でわかりました。

関係者によりますと体罰で資格取り消しの処分を受けた指導者の「復権」の可否をめぐって協会の裁定が出されるのは初めてだということです。

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