大阪地検特捜部が捜査した業務上横領事件で無罪が確定した不動産会社プレサンスコーポレーション(大阪市)の山岸忍元社長(61)が国に賠償を求めた訴訟の弁論が20日、大阪地裁であった。検事が山岸氏の元部下に「検察なめんなよ」と大声で取り調べる様子の映像が法廷で再生された。
国の賠償責任の有無を巡る審理はこの日で終了し、地裁は3月21日に判断を示す。国に責任があると認定した場合、損害額に関する審理に移る。
20日の弁論では、田渕大輔検事(52)=特別公務員暴行陵虐罪で付審判決定=が元部下を取り調べた4日間のうち、抜粋した約25分間の録画データが公開された。元部下が山岸氏の関与を否定するなか、田渕検事が机をたたきながら「うそだろ。なんでうそついたの」と怒鳴る姿などが映し出された。
山岸氏は閉廷後に記者会見し「裁判所には適正な判断をしてもらいたい」などと話した。
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