「DMMビットコイン」では2024年5月、480億円相当のビットコインが不正に流出したことが明らかになり、12月、顧客の口座や資産を別の事業者に移管したうえで、事業を廃止すると発表しています。
この事件について、アメリカの暗号資産の分析会社「チェイナリシス」は、北朝鮮当局と関係のあるハッカー集団が、サイバー攻撃によって盗み出した疑いがあるとする調査結果を公表しました。
分析会社が盗まれた資産を追跡したところ、取引履歴を匿名化するサービス「ミキサー」を使用したうえで、海外のオンラインマーケットに流入させるなど、資金洗浄を進めていたということです。
会社によりますと、こうした資金洗浄は北朝鮮の典型的な手口で、経由したアドレスの一部はこれまでに北朝鮮による使用が指摘されているものと一致したということです。
米暗号資産分析会社「セキュリティ対策の重要性浮き彫りに」
「チェイナリシス」のアンドリュー・フューマンさんは「北朝鮮がこれまでに行ってきた戦術と一致していた。セキュリティ対策の徹底がいかに重要であるかが浮き彫りになったと思う。外国の法執行機関と連絡を取り合い、国際的な協力を進めていくことが不可欠だ」と話しています。
DMMビットコインは「警察において捜査中のためお答えできません」とコメントしています。
分析会社によると、2024年、北朝鮮が盗み出した疑いのある暗号資産はこの事件を含めて13億ドル余り、日本円にして2100億円相当にのぼっているということです。
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