畜産技術協会は13日、家畜のストレス軽減など畜産業の動物福祉を考える「アニマルウェルフェアシンポジウム」を大手町サンケイプラザ(東京・大手町)で開いた。生産者や獣医師らが登壇し、快適な飼養環境の実現には一定の設備投資が必要だと強調。普及に向けては小売価格への転嫁を含めた幅広い理解が欠かせないと訴えた。

 新村毅東京農工大教授(動物福祉学)は基調講演で「動物福祉は家畜を認めた上で、生存中の生活の質を高める考え方だ」と説明。日本で採卵鶏に用いる金網のケージは生産性こそ高いが、鶏が好む行動は制限されていると指摘した。世界的な関心の高まりを受け、今後動物福祉への対応は不可避だと総括した。

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