被差別部落の地名リストを掲載した書籍出版やウェブサイト掲載は人権侵害だとして、部落解放同盟と幹部らが出版社側に差し止めなどを求めた訴訟で、原告側が10日、勝訴確定を受け東京都内で記者会見した。指宿昭一弁護士は「被害者の救済に時間がかかり、差別を禁止する立法的解決が必要だ」と訴えた。

 サイトの一部削除や計550万円の損害賠償命令が4日付で、最高裁で確定。原告側は声明で「新しい形で部落差別が激化している現状を踏まえた適切な判断だ」と評価したが、差し止め範囲を限定したことは「是認できない」とした。

 出版社の「示現舎」は10日までに「実質的に勝訴だと思っている」とコメントした。

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