会社全体で訪問看護の回数を2倍に増やす目標を記した「ファーストナース」の社内文書
精神科の訪問看護事業者で最大手とされる「ファーストナース」(東京)が、患者の症状や必要度に関係なく、可能な限り訪問回数を制度の上限である週3回にするよう全社的に看護師らに指示していたことが5日、分かった。共同通信の取材に約10人の現・元社員が「3回は必要ない患者も多い」などと証言、過剰な診療報酬の請求に当たる可能性がある。社内のLINE(ライン)メッセージや内部資料も入手した。 同社はここ数年で急成長し、「あやめ」という名称で東北から中国地方まで18都県で約240カ所の訪問看護ステーションを運営。利用者は主に精神障害者で、1万人前後いるとみられる。診療報酬の過剰な請求は架空請求などの不正とは異なるが、報酬は税金や保険料で賄われているため、国民負担が必要以上に増えることになる。 専門家は「事実であれば不適切だ」としている。同社は取材に対し「症状などに鑑み、利用者に訪問回数の増加を提案することはあるが、(社員に)一律に指示することはない」と答えた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。