曽我ひとみさんは46年前の1978年、19歳の時に新潟県佐渡市で母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、2002年に帰国を果たしましたが、12月、93歳の誕生日を迎えるミヨシさんの行方はいまも分かっていません。

曽我さんは8日、富山市内で講演し、およそ200人を前に北朝鮮での厳しい生活や、母親への思いを語りました。

この中で、一時期一緒に暮らした拉致被害者の横田めぐみさんとの日々について「すぐに仲よくなり2人でいたときは小さな声で日本語で家族や友達の話をしたり、日本の歌を歌ったりした。2人とも日本が恋しくて、日本に帰りたかった」と振り返りました。

ミヨシさんについては、「明るくてよく働き、愛情を注いでくれた母が今、どうしているのか知りたい」と述べました。

そのうえで、「拉致被害者の家族は高齢化が進んでいるので、時間との戦いだ。今もなお帰国を夢みて涙を流している人がいるので、1分1秒でも早く救出するために拉致問題を自分の事として考えてほしい」として、すべての拉致被害者の早期帰国の実現を訴えました。

高校1年の男子生徒は「一人一人が拉致問題を知り、考えることが大事だと感じました。学校の友達や家族に伝えたいです」と話していました。

講演会のあと、曽我さんは「今後も知恵を出し合いながら諦めずに活動していきたいですが、できればこの活動を一日も早く終わらせたいです」と話していました。

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