今年8月に初めて発表された南海トラフ地震臨時情報を巡り、交通機関や小売業など管内の民間事業者が営業するかどうか動向を事前に把握していた自治体は、津波被害が想定される14都県139市町村の9%にとどまることが7日、共同通信の調査で分かった。  8月の臨時情報発表時は、特急列車の運行取りやめを地元自治体が知らないなどの混乱も発生。調査で、官民の連携不足が裏付けられた形となった。識者は平時から互いの対応を共有することが地域の防災力強化につながると強調している。  調査は10~12月、南海トラフ地震対策の特別措置法で津波避難対策特別強化地域に指定された市町村を対象に実施。全自治体の回答を得た。  臨時情報が出たら管内の民間事業者が営業するのかどうか、12自治体が事前に「把握していた」と回答。「把握していなかった」とした127自治体に、今後は把握する予定があるかどうかを尋ねた質問では、「予定している」としたのは4%。「予定していない」35%、「未定・検討中」54%などだった。

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