19歳の女性タクシードライバーが11月、千葉県成田市で誕生した。京成タクシー成田の小椋奈々未さん=富里市。同社などによると、県内最年少のタクシードライバーだという。小椋さんは「安全運転で、お客さんに信頼されるようになりたい」と意気込んでいる。
タクシー業界は人手不足が課題だ。対策として、道路交通法が2022年5月に改正され、タクシーの運転に必要な二種免許の取得条件が、21歳以上から19歳以上に緩和された。
小椋さんは今年9月に入社。受験資格を取得するための特例教習などを受け、10月に二種免許を取得した。その後、県タクシー協会の新任運転者講習や社内研修を経て、11月11日にタクシードライバーとしての乗務を開始した。
小椋さんは四街道北高校を卒業後、ネイリストなどをしていたが、「以前より休みが増え、生き生きと働いている父を見て、同じ職場で働きたいと思うようになった」。実は、父親の芳幸さん(61)も同社のタクシードライバー。トラック運転手を40年以上していたが、今年1月に同社に転職していた。
「はじめは恥ずかしいので嫌だったが、すでに接客や売り上げで負けている。狭い道とバックが苦手なので、安全には気をつけて欲しい」と芳幸さんは、娘を気遣う。
小椋さんは「運転は元から好きだった。『頑張って』とお客様から声をかけられ、うれしかった。安全に気をつけ、他のドライバーとも仲良くしたい」と話す。
京成タクシー成田にドライバーは約215人いるが、女性は約15人。徐々に増えてはいるものの、誰もが働きやすい環境の整備も求められる。
ドライバーの勤務はシフト制だが、小椋さん親子は、家庭の負担にならないように同社が配慮し、同じ時間帯で勤務する。
同社は、他にも出勤時間や残業の設定を自由にさせるなど、労務環境の改善も進める。採用担当者は「運転手不足の改善のため、これを機に、多くの方にタクシーに興味を持っていただきたい」と話している。
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