◆ヘイトデモ禁止仮処分受け
24日昼過ぎ、埼玉県のJR蕨駅周辺は騒然とした空気に包まれていた。日の丸をかかげて街頭演説する人たち。カウンターがその周りを取り囲み「ヘイトをやめろ」と訴えた=埼玉県蕨市で(大久保謙司撮影)
駅の近くには、日本クルド文化協会の事務所がある。21日の仮処分決定直後、デモを禁じられたのとは別のグループが協会前で抗議の街頭演説を行うことを交流サイト(SNS)で告知していた。それに反対する市民らが集まり、グループが事務所前へ移動する行く手を阻んだ。 「カウンター」と呼ばれる市民による体を張った抗議運動は、法規制の及ばない差別的な言動を抑え込むための手段として、これまでもヘイトスピーチの現場などで行われてきた。 カウンター側は「レイシスト・ホーム(差別主義者は帰れ)」と声を上げ、にらみ合いが続いた。グループは協会に近づけず、駅の反対側へ移動して街頭宣伝が始まった。マイクを握ったのは元埼玉県草加市議の河合悠祐氏らだ。 目算で100人近いカウンターが取り囲む中、河合氏はクルド人と犯罪を結び付けるような発言をし、「日本人が日本人のための政治をするのは当たり前。今回の仮処分は間違いだ」と主張した。ただ、河合氏の声はカウンターの怒号にかき消され、周囲にほとんど聞こえない。元埼玉県草加市議の河合悠祐氏(7月の都知事選立候補時の写真)
街宣は30分ほど続きグループは駅から電車で立ち去った。途中、記者の問いかけに河合氏は「ヘイトではない。当たり前のことしか言っていない」と述べた。◆川口市内の犯罪は減っているのに
だが、クルド人の多くが住む川口市では刑法犯の認知件数そのものが激減している。SNSでは川口周辺でクルド人による犯罪が頻発しているような印象を与える書き込みが多くあるが、実態は異なる。 グループは去ったが、多くのカウンターは現場に残った。「また戻ってくる可能性がある」。その言葉通り、彼らはその後も現れては、そのたびにカウンターにブロックされた。 午後3時ごろ、今度は蕨駅から約5キロ離れた川口駅前にデモ禁止の仮処分を受けた当人である「日の丸街宣倶楽部」の渡辺賢一氏が現れた。SNSで情報を確認した記者やカウンターの一部は現地に向かった。 渡辺氏は川崎市で在日コリアンへのデモを繰り返し、この1年ほどは川口などでクルド人へのデモを続けてきた。この日は「自爆テロを支援するクルド協会は日本にいらない」「クルド犯罪偽装難民」と書かれた横断幕などを掲げ街宣を始めた。この場所は、デモ禁止の区域外ではある。だが、横断幕の言葉は、仮処分で使用を禁じられた表現そのものだった。 ちょうど同じころ、河合氏らがまた車で日本クルド文化協会近くに戻ってきた。カウンターから「しつこい」と声が漏れる。渡辺氏に人数を割かれた中で、人手は減っていたが、駅まで押し戻した。改札を抜けた後、河合氏は振り返って叫んだ。「何回でも戻ってくるからな」 カウンターの警戒は夜まで続いた。「彼らのやっていることは司法判断に対する挑戦だ」とそのうちの一人は話した。◆「家襲わせろ」「殺処分」SNSにあふれる過激投稿
「『ヘイトデモは良くないが、原因はクルド人にもあるのでは』『抗議している人もうるさい』とか、どっちもどっちを言う人がいるが、今回、裁判所は、彼らがやっていることは許されない、悪いことだと明確に示した」。日本クルド文化協会の代理人を務める師岡康子弁護...残り 1540/3079 文字
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