シャッターを下ろした空き店舗が目立つ大正筋商店街=10月、神戸市長田区

 1995年、阪神大震災で大火に見舞われた神戸市長田区。木造の建物が軒を連ねていた下町は、市が約30年に渡る再開発事業で約2277億円を費やし、ビルが立ち並ぶ街並みに変貌した。便利で住みやすいとの声がある一方、以前のにぎわいは戻らず「失敗」と断じる商店主も多い。ビルに店を移した男性は「身の丈にあった計画にするべきだった」と嘆く。  「高い経費を支払ってまで、ここで商売したい人はいない」。9割以上が焼失し、大型ビルと一体となった形で再生した大正筋商店街。震災前から飲食店「七福」を営む横川昌和さん(62)が閑散としたアーケード通りを見つめ、つぶやいた。  うどんやすしを提供する店は震災で全焼。仮設店舗で営業していた時期は「今は大変でもビルができたらもっと忙しくなる」と再開発に期待していた。だが新たな店が入るビルはなかなか完成せず、入居できたのは被災から約10年後。期待はやがてしぼんだ。  長期間の工事にしびれを切らした地権者も多く、ビル完成後に商店街へ戻ったのは4割程度だ。

記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。

新規登録 ログインする

記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。

新規登録 ログインする

記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。

新規登録 ログインする

記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。

新規登録 ログインする

カテゴリーをフォローする

  • 『カテゴリーをフォロー』すると、マイページでまとめて記事を読むことができます。会員の方のみご利用いただけます。

    新規登録 ログインする
Xで共有する Facebookで共有する メールで送る Xで共有する X Facebookで共有する facebook LINEで共有する LINE はてなブックマークで共有する はてなブックマーク 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。