政府は高齢者世帯の耐震改修を促すため、新たな仕組みを設ける。自宅と土地を担保に金融機関から改修費を借り入れ、月々の支払いは利子だけで済み、元金は死亡時に相続人が物件売却などで返済する既存制度を活用。70歳以上は政府が利払い費を肩代わりすることで存命中の出費をなくす。60~69歳も利用でき、利払いの3分の2を肩代わりする。住宅倒壊が相次いだ能登半島地震が教訓。政府関係者が27日明らかにした。
高齢者は経済的理由などで改修を敬遠する傾向にあり、支援を手厚くする。2024年度補正予算案に経費を計上し、住宅金融支援機構が金融機関と提供する既存の融資制度「リ・バース60」を活用する。住んでいる市区町村から改修費の補助を受けるのが条件。融資に当たって審査があるほか、死亡すると自宅が売却される場合があることに注意が必要となる。
耐震基準が強化された1981年6月より前に建てられた一戸建て住宅で、高齢者の1人暮らしや夫婦2人暮らしでの利用を想定している。
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