横浜市は2日、南区の高齢者向け賃貸住宅で住人の異常を検知するシステムが作動せず、死亡した80代女性の発見が遅れた可能性があると発表した。システムは市の委託事業で、稼働していた場合、緊急搬送などの対応がとれた可能性があるという。

 市によると、女性は一人暮らし。住宅では12時間以上水道が使われなかった場合にセンサーが検知し、警備員が駆けつける安否確認サービスが提供されていた。しかし、遺体が見つかる2日前に水が使われていないとして警備員が出動し、女性の無事を確認した際に必要なボタンを押し忘れ、センサーが停止状態になっていたという。

 女性と連絡が取れないことを不審に思った長男が3月31日に消防に通報し、台所付近で死亡している女性が見つかった。死因は心不全だったという。

 粟屋しらべ・高齢健康福祉部長は「あってはならないことで、責任があると重々感じている。亡くなられた方のご家族に対し申し訳ない」と話した。(良永うめか、堅島敢太郎)

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