発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を巡り、岡山県吉備中央町が25日、住民らを対象に公費による血液検査を開始した。同町では一部浄水場の水から高濃度のPFASを検出。環境省によると、公費での血液検査は全国初という。

 町はPFASによる人への影響はまだ詳しく分かっていないとした上で「人体への影響を解明し、住民の健康支援や不安軽減につなげ、公衆衛生施策の提案に役立てることが目的」としている。

 25日は町の宿泊・研修施設で13歳以上を対象に実施。検査は12月1日までを予定しており、13歳未満についても12月1、8両日に岡山市の医療機関で行う。

 結果は来年1月中にも検査を受けた人に通知。病気の状況などを尋ねた健康調査票と組み合わせ岡山大が詳しく分析する。

 今回の問題では、浄水場の水から、国が定める暫定目標値の28倍のPFASを検出していたことが昨年発覚した。町の有識者委員会は取水源上流に置かれた「使用済み活性炭」が原因との見方を公表した。

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