能登半島地震の現場で土砂を取り除く緊急災害対策派遣隊=1月、石川県輪島市(国交省提供)
政府は週内に閣議決定する経済対策に、国土交通省の緊急災害対策派遣隊(TEC―FORCE)の強化を盛り込む方針を固めた。通信障害が相次いだ能登半島地震の教訓を踏まえ、デジタル装備を増強する。インフラの被災状況調査などの活動に万全を期すのが狙い。関連経費を2024年度補正予算案に計上する。政府関係者が20日明らかにした。 TEC―FORCEは被害の拡大防止や復旧工事も担う技術系職員らで構成し、地震や豪雨の際に駆け付け自治体を支援する。能登半島地震では延べ約2万5千人、1日最大555人が派遣された。ただ当初は通信障害のため映像や画像が送れず調査に支障が出た。 改善に向け、従来より安定する低軌道の衛星通信を活用。映像などを送る際に複数の民間通信回線を使用できる機器も導入する。現場の画像から、被害規模や金額を算出できるシステムを25年度から試行し、翌年度にも全面運用する。高機能なドローンとスマートフォンも新たに配備する。 一般装備品も手厚くし、現地隊員の衛生面も考慮してトイレカーの運用を始める。記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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