アフガニスタンなどで医療・農業支援を行う福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」は16日、市内で活動報告会を開いた。約420人の参加者らは現地代表だった医師の中村哲さんが亡くなって来月で5年となるのを前に、中村さんや、現地での事業に関連して命を落とした関係者らに黙とうをささげた。
同会の日本側連絡窓口「PMS支援室」の藤田千代子室長は中村さんの死に触れ「現地のエンジニアたちの喪失感は厳しいものがあった。悲しみの中で事業を進めていかないとと(思って)やってきた」と振り返った。
中村さんは1983年に会を結成後、84年にパキスタン北西部の病院に赴任し、ハンセン病患者らへの治療に従事し始めた。アフガンでのかんがい事業などに注力するようになり、ハンセン病の診療活動は停止していたが、この日の報告会で、再開に向けて動き出したことが伝えられた。
村上優会長によると、現地の保健当局者から要請があったといい、今年1月にアフガン東部ナンガルハル州の担当者と協議した。
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