この検討会は死刑制度の廃止を求めている日弁連の呼びかけでことし2月に発足し、弁護士や元検事総長のほか被害者遺族、国会議員など16人が12回にわたり議論し、13日、最終報告書がまとまったとして日本記者クラブで会見を開きました。

報告書では、死刑が確定していた袴田巌さんが、再審=やり直しの裁判で無罪が確定したことを踏まえ、現在の死刑制度では誤った裁判に基づいて死刑が執行された場合、取り返しがつかないと指摘しています。

一方、死刑制度なしで凶悪な犯罪への国民の不安が解消できるかという点も検討が必要だとしていて、これらについて根本的に検討する会議を、政府や国会内に設置するよう求めています。

検討会の座長を務めた中央大学の井田良教授は「政府内の会議で具体的な結論が出るまで、死刑の執行を停止することも含め、議論してほしい」と話していました。

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