水俣病の公式確認から68年を迎えた1日、熊本県水俣市の「エコパーク」で犠牲者の慰霊式が開かれた。患者や遺族のほか、伊藤信太郎環境相や原因企業チッソの木庭竜一社長ら670人が参列し、犠牲者に黙とうをささげた。

式典では患者・遺族を代表して川畑俊夫さん(73)=同市=が「祈りの言葉」を述べた。2009年成立の水俣病特別措置法で救済対象となった川畑さんは「現在も救済されず、苦しんでいる方が多くいる」とした上で、国と県、チッソに対し「患者の現状に真摯(しんし)に向き合い、全面解決を切に望む」と訴えた。伊藤環境相は「水俣病の拡大を防げなかったことをおわびする」と述べた。

水俣病犠牲者慰霊式で祈りの言葉を述べる患者・遺族代表の川畑俊夫さん=1日午後、熊本県水俣市

水俣病犠牲者慰霊式で黙とうする参列者=1日午後、熊本県水俣市

水俣病犠牲者慰霊式で献花し、手を合わせる参列者=1日午後、熊本県水俣市

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