四国では9日の夜、最大36万5300戸が停電する大規模な停電が発生し、空港の誘導灯が消えたり信号機が点灯しなくなったりするなど大きな影響が出ました。

四国電力送配電によりますと、四国と本州を結ぶ送電線は、香川と岡山を結ぶ「本四連系線」と、徳島と和歌山を結ぶ「阿南紀北直流幹線」の2つのルートがあるということです。

このうち「本四連系線」が9日の午後2時すぎに事故で停止したため、本州とつながっているのは「阿南紀北直流幹線」だけの状態になっていたということです。

そして停止中だった「本四連系線」を復旧させようとしたところ、何らかの原因で四国から本州に流れる電力が急増して四国側の電力が不足し、需要と供給のバランスを保つ装置が作動して停電に至ったということです。

東京電機大学の加藤政一教授によりますと、同じ仕組みの停電は2年前の福島県沖を震源とする最大震度6強の地震や、2018年に北海道で起きた最大震度7の地震でも起きているということです。

加藤教授は「大規模な地震が起きていない今回の現象については、原因を詳しく調べる必要がある」としたうえで「今後も災害をきっかけとした停電は避けられないため、ふだんから各自でモバイルバッテリーなど非常用電源の確保を考えておいてほしい」と話しています。

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