立川市に新たに設置されたのは「警防本部多摩指揮隊」と呼ばれる本部直轄の部隊で、多摩地域で大規模な災害が起きた際に、現場の活動支援や各部隊との調整といった司令塔機能を担います。

東京消防庁によりますと、これまで、こうした指揮隊は東京 千代田区の消防本部にしかなく、多摩地域で災害があった場合は、本部から1時間以上かけて現場に向かっていたということです。

山岳救助 4年連続で増加

しかし、近年、登山客などの山岳救助の出動件数が増加していることに加えて、集中豪雨による土砂災害や、「多摩東部直下地震」といった自然災害の発生への備えが急務となっていました。

東京消防庁によりますと、去年1年間に都内で出動した山岳救助の件数は、5年前から100件近く増え、233件に上っています。外国人観光客など登山に訪れる人が増えているためとみられ、4年連続で前の年より増加しています。

24時間体制で運用 活動支援の強化期待

新たに設置された指揮隊は、24時間体制で運用し、これまで以上に迅速な現場到着や活動支援の強化が期待できるとしています。

また、大規模な災害が発生して本部庁舎が被災した際には、代わりの拠点としても運用するということです。

東京消防庁警防部の伊藤彩子安全対策担当課長は、「多摩地域の災害が非常に多くなっていて、東京消防庁としても対策の強化を考えてきました。地域の皆さんの期待に応えられるように、高い志を持って業務にあたっていきます」と話していました。

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