【ブダペスト=共同】欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は7日、2024年の世界平均気温について、産業革命前と同程度の1850〜1900年の推定平均気温と比べ上昇幅が1.55度を超える見通しで、初めて1.5度を上回る年となることがほぼ確実だと発表した。
地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」では、年ごとの変動を除いた平均気温の上昇幅を1.5度に収めることが目標だが、達成が危機的状況に陥っていることが改めて浮き彫りになった。
コペルニクス気候変動サービスは、11日からアゼルバイジャンで始まる国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)首脳級会合の「起爆剤」にして、温暖化ガス排出削減などの対策強化につなげるよう訴えた。
今年10月の世界平均気温は15.25度で、1940年からの観測史上、10月としては2番目に高かった。最高記録は昨年10月の15.3度。
北緯60度から南緯60度の10月の世界平均海面水温も20.68度となり、10月としては2番目に高い値を記録した。
コペルニクス気候変動サービスは9月、2024年の世界平均気温が、これまで最も暑かった23年の14.98度を上回り、過去最高になる見通しだと発表していた。
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