自民党を離党し、先月の衆議院選挙で無所属で立候補して当選した世耕元経済産業大臣は安倍派「清和政策研究会」の政治資金パーティーをめぐり、自身が代表を務める政治団体の収支報告書に1542万円の収入を記載していなかったなどとして大学教授から刑事告発され、東京地検特捜部はことし5月、世耕氏を嫌疑不十分、当時の会計責任者を起訴猶予としそれぞれ不起訴にしました。
この処分について東京第5検察審査会は、4日までに当時の会計責任者について「不記載の額は一般市民の感覚からすれば極めて高額で、会計責任者として刑事責任を負うべきだ」などとして、不起訴は不当だと議決しました。
これを受けて特捜部は、当時の会計責任者について再捜査して、起訴するかどうか改めて判断することになります。
一方、世耕氏本人については「検察官がした裁定を覆すに足りる事由がない」として不起訴は相当だとしました。
また、検察審査会は自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐって告発され不起訴となった萩生田光一元政務調査会長についても、不起訴は相当だと議決しました。
議決はいずれも先月9日で、政治資金パーティーをめぐる事件での検察の処分について、検察審査会が判断を示したのはこれが初めてとみられます。
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