13年前の東日本大震災の発生以来、運転を停止していた女川原発2号機では、29日夜7時、中央制御室で運転員が核分裂反応を抑える制御棒を引き抜く操作を行い、原子炉を起動させました。

東北電力によりますと、30日未明に核分裂反応が連続する臨界状態に達したということで、来月上旬には発電を開始する見通しです。

事故が起きた東京電力福島第一原発と同じタイプの原発の再稼働は、東日本大震災のあと初めてで、被災地にある原発としても初めての再稼働となりました。

東北電力では、13年以上の運転停止に伴い、運転員のおよそ4割が運転の経験がなく、人材育成の強化が課題となっています。

また、ことし元日の能登半島地震で甚大な被害が出たように、女川原発が立地する牡鹿半島でも地震による土砂崩れや津波の浸水で住民の避難道路が通れなくなるおそれがあります。

東北電力には想定外の災害に備えて安全対策を徹底するとともに、国や地元自治体も事故の際に住民を安全に避難させる体制の構築が求められることになります。

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