内閣府は25日、国立公園に関する世論調査の結果を発表した。外国人旅行者の増加について、マナー違反を懸念する回答が8割を超えた一方、経済効果を期待する人も半数近くいた。国立公園を所管する環境省の担当者は、「外国人が来ることを否定しているわけではないが、不安があるのではないか」とみている。
調査は7月18日~8月25日、全国18歳以上の男女3000人を対象に郵送で実施。有効回収率は58.3%だった。
コロナ後の観光需要の回復を踏まえ、外国人旅行者の増加についての心情を複数回答で尋ねた。「ルール、マナー違反が増えないか心配」が85.8%で最も多く、「経済効果が期待できそう」(45.9%)、「地域活性化が期待できそう」(28.3%)が続いた。
富士山などでオーバーツーリズム(観光公害)が問題となる中、過剰利用対策として必要なことも複数回答で尋ねた。「入域できる人数を制限」(55.8%)が最多で、「利用者に対してマナーの教育を徹底」(55.7%)、「入域料を徴収して被害を受けた自然を修復」(54.5%)も半数を超えた。
コンビニ越しに富士山を望む構図が外国人観光客に人気の撮影スポットで、眺望を遮るために設置された黒い幕=5月21日、山梨県富士河口湖町
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