閉鎖された中野サンプラザのビル。2024年度中にも解体が始まる予定だったが、開始時期は見通せないという=24日、東京都中野区で
21年の当初計画の総事業費は1810億円で、事業者が都に市街地再開発事業の施行認可を申請した今年7月時点で2639億円に膨らんでいた。さらに、9月上旬、野村不動産から区に「工事の見積もりが900億円増える」と連絡があり、今月11日に計画を見直すため施行認可申請が取り下げられた。 区によると、基本設計が完了し、工事を請け負う清水建設が改めて見積もりをしたところ、人件費や資材の高騰で大幅に増えた。区が支出予定だった補助金430億円(国や都からの交付金を含む)は、新たな計画次第で増額の可能性もあるという。 酒井直人区長は24日に開いた定例記者会見で「ここまでの値上がりは事前に知らされておらず、驚いた。非常に残念だが、なるべく早く計画を見直したい」と述べた。新たな事業計画については「中野サンプラザのDNAといえるコンサートホールやホテルを維持できる範囲内での変更になる」と見通しを語った。(浜崎陽介) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。