「ルフィ」を名乗る指示役らがいたとされる一連の広域強盗事件のうち、東京都狛江市で住人の女性=当時(90)=が死亡した事件などの実行犯として、強盗致死罪などに問われた永田陸人被告(23)の裁判員裁判の第3回公判が23日、東京地裁立川支部(菅原暁裁判長)で開かれた。永田被告は弁護側の被告人質問で、死亡した女性は人違いだったと証言した。

強盗致死事件が起きた東京・狛江市の住宅=2023年1月撮影

 証言によると昨年1月、別の実行役3人とともに女性をバールで殴打するなどしたが、女性が現金の保管場所を言わなかったことから、指示役に「本当にカネのありかを知っているんですか。70(歳)は超えていますよ」と通信アプリ「テレグラム」の通話で尋ね、女性の写真を撮って送信。「キム」と名乗る指示役が写真を確認し「あちゃー。人違いですね」と笑いながら答えたという。  永田被告は報酬を得られなくなる可能性があることから、キムに抗議。翌日の足立区での強盗計画を手配させたと述べた。  逮捕後に反省の気持ちを強めたとして「被害者遺族のために死刑になる必要がある」と話した。女性を含めた一連の強盗事件の被害者に「正直言葉にならない。ごめんなさいとしか言えない」と語った。  次回公判は24日、検察側の求刑があり、判決は11月7日に言い渡される。  起訴状によると2023年1月19日、狛江市の女性宅に宅配業者を装い侵入。バールで殴ったりして女性を死亡させ、腕時計などを奪ったほか、5件の強盗事件などに関与したとされる。(松島京太) 

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