火炎瓶の中にはガソリンやアルコールの混合物が入っていたとみられ、警視庁は入念に準備をして突入したとみて詳しいいきさつを調べています。

19日午前6時前、東京 永田町の自民党本部にワンボックスカーが近づき、火炎瓶のようなものが投げ込まれました。

車はさらに、500メートル余り離れた総理大臣官邸に向かい、侵入防止用の柵に突っ込みました。

警視庁は、官邸の警備にあたっていた警察官に向けて発炎筒のようなものを投げたとして、埼玉県川口市に住む臼田敦伸 容疑者(49)を公務執行妨害の疑いで逮捕し、20日朝、検察庁に送りました。

調べに対し、黙秘しているということです。

これまでの調べで、自民党本部前では高圧洗浄機のような機器で、何らかの液体を噴射し、機動隊員3人がのどの痛みなどを訴えたことが分かっていますが、捜査関係者によりますと、このとき容疑者は防護服やマスクを着用していたということです。

また、車内に残されていた未使用の火炎瓶を調べたところ、中にはガソリンやアルコールの混合物が入っていたとみられることも分かりました。

中の液体に布を浸す構造で、瓶の外側には着火剤が2つずつ粘着テープで巻きつけられていたということで、警視庁は入念に準備をして突入したとみて動機や詳しいいきさつを調べています。

事件を受け 機動隊などによる警戒が強化

今回の事件を受けて、総理大臣官邸と自民党本部の前では、機動隊などによる警戒が強化されました。

どちらの施設も要人が出入りすることからこれまでも厳しい警備態勢が敷かれていましたが、事件を受けて、さらに車両の突入防止対策やパトロールが強化され、20日朝は、機動隊の車両数台が入り口近くに止められ、多くの警察官が警戒にあたっていました。

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